アイデア発想の瞬間

  • 2008/04/24(木) 01:12:41

「発明が出来ちゃった!」という羨ましい人が時々いるが、殆どの人はどうしたら発明が出せるのだろうといった感じだと思う。実際発明が生まれるきっかけはさまざまな条件により誘引される。

多くは環境の静かなところ、特にトイレの中やお風呂の中、就寝前といったリラックスした状態が得られる時に生れることが多い。脳にα波が出ている状態だ。しかしこの環境が与えられただけでは発明は生れない。

アイデアを生むには悩みが必要なのである。試行錯誤によるカオスの状態が必要なのだ。これは複雑系で使われる言葉であるが混沌とした状態である。
ある問題が発生した場合、あるいは性能アップした機能を考える場合など、複数の組み合わせを考える必要になる。順序を変えたり、分割したり別なものを加えてみたりといったことである。

一般的に初期に出るアイデアは直接的には解決したように見えるが、結果をイメージしてみると、別な問題を複数持っていることが多い。そこで別なアイデアを考えるのだがこれも一長一短である。つまりあちらを立てればこちらが立たずの状態がくる。

このようにいくつも考えていくと行き詰まる時が来る、混沌とした状態、カオスの状態である。しかしここで考えるのを一旦休めるとアイデアの孵化状態が得られる。

孵化状態が進むとリラックスの状態の時などに、それぞれのアイデアが持っていた問題を見事に解決するアイデアが浮かぶ。複雑系でいうカオスの中にある共通の関連性が有機的に結びつき、創発の状態が生まれた状態である。
これは今まで試行錯誤してきたアイデアにおいて、解決策と問題点の中にある共通項が潜在意識の中に生れ、あるヒントがトリガーになって顕在意識に誘引するプロセスといえる。

では、このアイデアの種はどのように見つけたら良いのだろうか?

リピーターを呼ぶサービスとは

  • 2008/04/14(月) 23:24:47

静岡県伊東市にある「バリ風ホテルアンダティバリゾート伊豆高原」に行ってきた。毎年恒例の4家族温泉旅行である。海が見える別荘地内の高台に位置した温泉リゾートホテルであり、バリ島より直輸入した家具、調度品、おみやげ等を館内いたる所に配している。カエルの石像が通路のいたるところにあるのもバリ風なのだろう。

大浴場や貸切の露天風呂はもちろん、屋上大展望台を始めマッサージチェアー、ライブラリー、卓球、ビリヤード、ダーツ、カラオケルーム、ゲーム、パターゴルフ、レンタルサイクルなどが自由に楽しめる。
なんとこれら全てが無料!さらに、ロビーのドリンクやアイスクリームだけでなく、ディナータイムやバータイムの飲み物も。カラオケルームも完全個室で、ドリンクとおつまみも含めこれも無料である。

この気軽さは、なんともいえない心地よさになっている。お誕生日やご結婚記念日等のケーキのお祝い 記念写真も全て無料であった。これらは宿泊代に入っていることになるのだが、何か得した気分にさせてくれる。

この恒例の旅行はもう15年も続いているが、またここに来ようとの意見が出たのは、今回がはじめてであった。ロービーでも他のお客から、「またここに来ようね」との声が聞こえたのは1,2回ではない。皆に感動があったのである。

お客様の立場で考えた時、アンダにおいて露天風呂は数ある楽しみの中の大きな1つに過ぎない。すてきな温泉とは他にどんな楽しみがあるか?アンダはそこに挑戦したという。

売り上げを上げる3要素である、来客数・客単価・リピート数の全てに効果を上げる戦略が見えた。

痒いところに手が届く快適感

  • 2008/04/08(火) 19:15:52

量販店の時計売り場を訪れると「電波時計」のコーナーが目立ち、ヒット商品が並んでいる。日本の2箇所から送信される標準電波の時間情報を受信し、自動的に時刻をセット、その後も定期的にデータを受信し、瞬時に時刻を修正してくれる快適品だ。

置時計では2000円前後、腕時計では5000円前後のものが出ており、ずいぶんと身近な存在となった。以前カシオ計算機では決算短信において、電波機能を全ての腕時計の基本性能にすべく、ラインナップを拡充させると謳っていた記憶がある。

実はこの製品、39年前に実用化されたクオーツ時計と、1995年にサービスが開始された文字多重放送などに使われる技術を応用したにすぎない。そもそも、文字多重放送技術もその要素技術は、電波の受信、データの解読、データの表示に分けられ、いずれもすでに確立された技術だ。

ヒットのポイントは、これらの技術をデザインの優れた製品に落とし込んだところだ。標準時の放送サービスが本格運用された1996年以降、新しい製品が続々と市場に投入され、いつの間にか消費者の心をつかんでいった。狂わない時計のほうがいいに決まっている。

すでに活用されていた技術をうまく応用したり、融合させたりしたものばかりである。それが消費者の「痒いところに手が届く」的な快適感、満足感、利便性が得られ、ヒット商品につながっている。

新しい技術だけが新しいマーケットを切り拓くのではない。ちょっとした「発想の転換」で古い技術でも十分ヒット商品は生まれるのだ。

ターゲットを変えてヒット

  • 2008/04/02(水) 00:22:27

携帯電話やデジタルカメラなどに代表される商品は、日本の最先端技術がつぎ込まれつぎつぎと新しいヒットを生んでいる。しかし、このような最先端技術を持った商品だけが新しいマーケットを作り、ヒットを飛ばしているのだろうか?

私たちの身近にある日用品の中の多くのヒット商品に目を向けると、最新の技術ではなく、以前からある技術を応用して商品化しているものも多い。

今年の花粉ピークはすぎたようだが、毎年1月ごろから、各メーカーが改良に改良を重ねては花粉用マスクを発売している。その中でもヒットしたのがユニ・チャームから発売された「超立体マスク」だ。

そもそも立体マスクは粉塵対策の業務用マスクとして以前から存在しており、不織布でできた立体マスクは院内感染防止用マスクとして、医療現場では多く使われていた。

ご存知の通り、花粉用マスクは鼻の粘膜に花粉が侵入することを防ぐ。スギ花粉の大きさは約30μm〜50μmで、マスクの隙間から侵入する量が問題であった。このユニ・チャームの「超立体マスク」は病院向けの商品をベースに鼻・頬・顎の部分の隙間を最小限にした立体構造と、特殊な不織布技術が成すバリア性と通気性が最大の特長だ。

以前から存在はしていたが、限られた現場や限られた人にしか使われていなかったモノである。細かい点での改良はあったものの、販路やターゲットユーザーを一般消費者に変えただけで、世間に広く知れ渡るほどのヒット商品になったのだ。この「超立体マスク」はその代表例といえるだろう。